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GuitarFreaks Skill9000になるまでにやったこと・考えたこと

 2020年11月26日。この日に僕は”Skill9000”という大きな目標を達成した。初めて虹ネームになったのがMatixxで、日付は2018/1/25だった。つまり、丁度2年と10ヶ月をかけたことになる。

 すごく、すごく長い道のりだった。というのも、この期間のほとんどはスキルの伸び悩みが非常に激しく、9000になれるとは露ほども思っていなかった。EXCHAIN稼働終了時には8850まで行っていたのだが、実力が伸びている実感が一切なく、故にギタフリが楽しいと感じず、次の作品の稼働初期からはすぐに他機種に浮気してしまった。

 NEX+AGEで虹に復帰したのは9月初頭だったが、そこから4ヶ月近くでスキルを500伸ばしたらしい。様々な気づきを得て、楽しんで上達を実感できて、実りのある期間だったと思う。

 参考になるかどうかは分からないが、壁を打開するにあたって得た気づきを書き残しておくことにする。

 

目次

 

 

ギタコンの位置と持ち方

 最近まで、ギタコンを一番下まで下げてプレイしていた。運指力が全く伸びずかなり困っており、しかも手首への負担が大きい上に長時間のプレイが出来ず、練習の効率も良くなかった。

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全下げしているときの見た目。後述するが、肘がネックより上にあるのは最悪。

手首への負担がかなり気になるようになり、どうにかならないか模索していたのだが、本物のギターの持ち方を検索した結果「ネックが肘より低い位置にあると弾きづらい、肘の方が上に来るようにギターの位置を上げた方がよい」という解説をいくつか見つけた。


【ギターレッスン】誰も教えていないフォームのお話。【初心者は必ず観てください】

 

 実際に試したところ、手首への負担も軽減された上に、指もかなり動かしやすくなった。運指力が無いことがコンプレックスだった僕にはこれが本当に嬉しかった。ギタコン自体を上げると右手が窮屈に感じたので、ギタコンそのものはあまり上げすぎず、斜めに構えてネックの位置だけ高くすることで対応した。最終的にはこういう見た目の構え方になった。

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現在の持ち方。ワイリングが反応しまくるのでちゃんと遅延をやるにはかなり練習が要る

 ギタコンの位置を上げる前は、タイピ青BのスパランすらS判定が安定せず、そのような状況が2年ほど続いていた。ギタコンの位置を上げた後は、一気に適正BPMが上がり、BPM130でヒイヒイ言っていた状況からBPM150をある程度余裕を持って捌けるまでになった。ギタコンの位置の見直しは多くの人にとって良い影響があるのではないかと思うので、ぜひ試してみてほしい。

 

スパランは細かく細かく段階を作る

 上の項目で触れたが、僕はとにかく運指力が無く、コンプレックスにすらなっていた。このことが上達の実感を持てない状態を生み、モチベーションの減退へと繋がった。これは練習方法の問題で、これまでは「有名な練習譜面しかやっていない」「スパランタワーに入っている譜面を下から順にやっている」という状態だった。この練習の大きな問題点は「気を抜くと自分の実力から大きく逸脱した曲ばかりの練習メニューになってしまい、練習の効率が大きく下がる」ということである。

 例えばVANESSA ADV-G朧 MAS-Gは運指地帯が非常に長くなる上に安定させやすいフレーズがほとんど無く、スパランタワーでの評価よりも実際の難度はかなり高くなっている。周辺の曲で安定してS判定を出せるから頑張らなければ、とこれらの曲でB判定を出すばかりの練習をしていても運指の実力は上達しない。運指オルタに限らず上達には成功体験が重要であるため、S判定手前が安定して出せるくらいの曲が最も練習効率が良い。そのような状況を作るために、スパラン目標に細かく段階を作るということが重要になる。

 目標を作るために、僕はBPM・運指の長さ・フレーズの取りやすさに着目して自分でスパラン練習曲を整理することにした。これまではX-treme Grade ADV-GタイピBSC-BAXIS ADV-Gの3個くらいしか用意していなかったが、ちゃんと練習曲を調べてみると、A.DOGMA ADV-Gゴーイング マイ ウェイ!ADV-G等といった練習譜面を何個も見つけることができた。Fuego EXT-GAlnilam EXT-Gといった今作の譜面はスパラン用としてかなり優秀で、曲も良いためモチベーション維持に一役買ってくれた。

 これを続けた結果、「スパランロードマップ」なるものが出来上がった。自分の適正BPM帯ばかりに心血を注いで作成したため今は低BPM帯がかなりスカスカだが、これも含めてちゃんと作成出来た段階で改めてブログなどに上げようと思う。

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スパランロードマップ(一部)。手書きなのでとてもきたない

 

自分の得意傾向への気づき(メンタルの壁の突破)

 他機種メインの後輩と話していて、得意傾向がまるで逆であるという話になった。その後輩は、スパランがめちゃくちゃ大好きでメキメキと運指力をつけている一方で、2連は上手くならないしひたすら苦痛であるという。一方の僕は上述の通りどんなにスパランをやっても運指力が身に付かず苦痛であったが、正規をずっとやっていく過程で2連は虹の時点で相当身に付いていたし、なんなら3連などは人より得意と言えるくらいの実力は間違いなくあると思う。

 この違いがどこにあるかというと、「どれだけ地力を重視するか」「実力を伸ばす際に研究は必要か否か」という部分だ。ここで僕は気づいたのだが、ある譜面ができるようになる過程には3つの道筋が存在する。その3つとは

  1. 研究ゼロで地力のみで出来るようにする
  2. 楽曲のリズムを理解して認識をリズムで区切る
  3. 譜面の構造を理解して特別な運指/手順を見つける

である。それぞれに必要な力を「純粋地力」「リズム研究力」「フィジカル研究力」と呼ぶことにすると、その後輩は純粋地力が抜きん出ていると言える。一方の僕はリズム研究力が抜きん出ているといえる。

 純粋地力よりもリズム研究力が高いことで、僕は今まで「小細工でごまかしてしまっている」と強く感じ、地力を伸ばさなければと躍起になっていた。しかし、これらは単純に強みであり、引け目に思う必要は一つもないと気づくことができた。メンタルの壁は上達の壁にもなりやすい。この考察が、メンタルの壁を突破して実力を向上させることに繋がったことを嬉しく思う。

 純粋地力・リズム研究力・フィジカル研究力に関してはまた別の記事で詳しく論じてみようと考えている。

 

繋ぐ気合

 地力を上げるための「練習」だけでは、永久に9000に辿り着くことはできない。スキル対象の楽曲数はHOT25曲OTHER25曲の合計50曲であるが、9000到達のためには「スキル値180以上の譜面」を数多く入れなければならない。これを達成するためには、ざっくり言えば「9.00をエクセ」「9.05〜9.35をフルコン」「9.40〜9.60でSS」などが必要になる。9台というのはIIDXで言えば☆12のようなもので、それらを最低でも20譜面以上フルコンしなければならない訳だが、そのレベルの楽曲の中に、5回やそこらのプレイ回数で繋がるものなど、ある訳が無い。

 実力適正レベルであれば1曲を繋ぐのにどんなに少なくとも10回以上はかかるし、プレイ回数が100回を超えることもある。そして、100回を超えても繋がらない譜面が、フルコン粘着を始める前まではむしろナメきっていた譜面であることも多い。この苦痛に耐えながら、粛々と100円を入れ続け、指の僅かな動きにも気を配って修正を重ねる。これを毎日毎日繰り返して、180越えを5曲、10曲と積み重ねていくしかない。この作業は最早狂気だ。「色々な上達論があるけど結局最後は気合だよね」といった言葉はよく耳にするところであるが、本当によく言ったもので、このフルコンを増やし続ける作業を気合なしで乗り越えられるはずはないのである。

 僕は元々本当にふにゃふにゃした人間で、5回の粘着でもかなり苦痛に感じる人間だった。虹ネーム到達の時ですら単曲粘着はほとんどしておらず、伸びる可能性のある曲の周回ばかりだった。そこから目標のために長い長い単曲粘着にも耐えられるようになったというのは、大きな大きな変化であったと思う。流石に今回くらいは自分を褒めてもいいはず、本当によく頑張った。

 

最後に

 長らく、「どのゲームも同じような実力帯で詰まってしまう」ということを感じていた。その原因は、真正面から壁にタックルを繰り返すかのように一辺倒なやり方でしか練習していなかったことだ。視点を増やさない限り、工夫の可能性を考えない限りは高みに到達することはない。今までは、自分がこうやって練習方法を捻り出すことが出来るとは思っていなかったのだが、それができるようになったことは大きな自身に繋がった。この先も考えることを辞めなければ更に上達できることだろう。

 GuitarFreaksならびに様々な音楽ゲームが、僕を様々な観点から成長させてくれたことに本当に感謝している。今作はまだまだ続くようなので、ギタ・ドラ共に引き続きスキルを伸ばしていこうと思う。精進あるのみ。